木研有志によるWGでの会議も10回を越え、
最終形も見えてきたところで。
実際に改修する民家の構造耐力をどう担保するか。
昨年度から佐那河内村に入って平屋の古民家で
調査研究提案をしている大阪工大チームの構造
担当白髪研究室の白髪先生に来徳いただいて。

現地確認から・・


限界耐力計算のレクチャー@自治会館
意匠設計者にはハードル高かったです正直。
そんな中設計するときの留意事項としてあらためて
為になったのが各耐震要素の特性比較でした。
土壁
初期剛性9kN@1/120rad→変形限界@1/15rad
荒壁パネル
初期剛性12kN@1/60rad→1/15rad過ぎても耐力保持
構造用合板
初期剛性12kN@1/120rad→変形限界@1/30rad
木製筋交い45*90
初期剛性3kN@1/120rad→変形限界@1/30rad
初期剛性が高くてもあまり傾かないうちに壊れる、
初期剛性は低くても限界はむこうのほう。
生命空間の確保には後者。違う要素を混ぜると、
変形限界の早いものが壊れた時点で当然全体の
耐力はぐっと下がる。
白髪先生のご指導の下、徳島の若手構造設計者
中村さんが限界耐力計算に初挑戦してくれます。
先生のバスの時間まで駅前で焼き鳥で

懇親会!やはりこれがないと。
「あたしやちいさいときは近所で土壁塗る
やいうたらみなで手伝いよったんじょ。
難しいもんでないんよ。近所でするもん
だったんよほんなんわあ」
仕上げの左官はもちろんプロでしょうが、
なるほど。
「昔は板壁だったんよ。ほなけど板が高う
なって、庶民の家ではほんなんでけんけん
土壁ができたっちゅうんもあるんよな」
「ほなけん土壁が高いんだったら今は板
でええんよ。また板があかんようになったら
自然に土壁が復活するわよ」
面白いなー。
改正省エネ法で土壁が不可能にならんように
しとかんと、こんな話すらできなくなります。